大手コンビニ各社も独自のスマホ決済を導入!調剤薬局もキャッシュレス化は急務!

2019年1月5日

大手コンビエンスストア・ファミリーマートは2019年7月、独自の電子マネーを導入すると発表しました。スマートフォンを利用する決済で消費者の購買データーを分析し、商品開発や来店促進に生かす方針のようです。

ファミリーマートが全国約17,000店で導入するのは「ファミペイ」という電子マネーです。これはバーコードを提示する決済のひとつで、消費者がスマホ画面に表示したバーコードを読み取る仕組です。

また、ローソンも2019年10月までに、スマートフォンで商品のバーコードを読み取る決済サービスを1千店で導入する予定です。

買い物額に応じてキャッシュバック!

ファミペイは、店舗のレジで現金をチャージできる他、クレジットカードとひも付けできるようになるようです。また、買い物額に応じてキャッシュバックも計画しているようで、還元率は今のところ未定です。

一方で、ファミマはTポイントの他に楽天ポイントなど、消費者が希望する共通ポイントを貯めることができるようになりますが、これら共通ポイントと連携するようです。

また、セブンイレブンも2019年の夏までに独自のスマホ決済の導入を計画しており、大手のコンビニもキャッシュレス決済に本格参入してきます。全国に5万店以上あるコンビニの来店客は、おおよそ1店舗あたり1,000人とすると1日の利用者は5000万人。単純計算で、国民のほぼ2人に1人が毎日のように利用することになります。

各社が2019年10月の増税時に行われる、キャッシュレス決済への5%還元策に備えていることに疑いはありません。この市場の大きなうねりを見過ごせば、調剤薬局の経営に大きな影響をもたらすことも想像に難くありません。できるだけ早急に、キャッシュレス決済の導入をしておきましょう。

2019年1月までに6社のスマホ決済を導入!

ファミペイという独自のスマホ決済を導入するファミリーマートですが、2019年1月末までに楽天やLINE、NTTドコモなど6社のスマホ決済を全店に導入するようです。

非接触型とQRコード/バーコード決済の違いとは?

先行して普及していたキャッシュレス決済は、nanacoやSuicaに代表される非接触型と呼ばれるものでした。

非接触型

  • nanaco
  • Suica
  • 楽天Edy
  • iD

これらは、読み取り装置の導入が必要なため、そのコストが重荷で中小店への普及が遅れていました。そこで、2019年の消費税増税のキャッシュレス決済での5%ポイント還元の波に乗ろうと、導入が進められているのがQRコードやバーコード決済です。

QRコード/バーコード

  • ファミペイ
  • セブン・ペイ(名称未定)
  • ペイペイ
  • d払い
  • 楽天ペイ
  • LINEペイ
  • オリガミペイ

これらは、店舗でモバイル端末があれば対応できますから、費用がほとんどかかりません。

利用者側のメリットとデメリット

店舗の導入コストはQRコード/バーコード決済が安価である一方で、利用者には非接触型決済の方が便利という側面もあります。なぜなら、QRコード/バーコードはアプリを立ち上げる必要がある一方で、非接触型決済は単にカードやスマホなどをかざすだけで済むからです。

また、セブンイレブンは「ナナコポイント」、ファミマはTポイントなどと連携する計画です。さらに、携帯電話やネット通販など、特定のサービスを利用する機会の多い人はそのポイントを貯めるような決済を選ぶことになります。例えば、NTTドコモの「d払い」を利用すれば「dポイント」も貯まります。楽天ペイも同じように、楽天スーパーポイントが貯まります。

このように、消費者が幅広い決済手段を選ぶことになりますので、調剤薬局でもそれに対応した決済手段を準備しておく必要があります。主要な非接触型決済をほぼ網羅している楽天ペイとAirペイのいずれかの導入は必要不可欠でしょう。

QRコード/バーコード決済も見逃せない!

ペイペイやLINEペイなど、QRコード決済の導入も重要です。これらはお互いが競い合うようにキャンペーンを繰り返し行っています。例えば、ペイペイは12月上旬に総額100憶円の還元キャンペーンを実施しました。また、LINEペイもそれに追随するかのように、12月末まで20%還元キャンペーンを開催しています。

また、これらは多少の手間はあるものの、アプリで利用できます。今後、クレジットカードなどは審査に時間がかかりますから、増税前の駆け込み需要はQRコード決済に集中する可能性もあります。

先のように、消費者が幅広い決済手段を選ぶことになりますので、できるだけ取りこぼしのないような環境を整えておく必要があるでしょう。

まとめ

コンビニチェーンも市場変化の波に飲み込まれないよう、常に決済手段に工夫を繰り返しています。このコンビニを、常日頃利用している人たちがキャッシュレスを利用するようになります。その数は、いったいどれくらいになるでしょうか?

そして、それらの人がキャッシュレスに対応しない薬局に足を運ぶでしょうか?

私は、ほとんどの人がドラッグストアに流れていくことになると考えています。

ここで質問ですが、あなたの薬局は前年比で患者数が減っていませんか?

おそらく、ほとんどの門前薬局で患者数が少しずつ減っていると思います。ならば、キャッシュレスに対応していない薬局から離れるであろう患者を、あなたの薬局は指をくわえて見ているだけでいいのでしょうか?

市場環境の変化は、私たちが思っている以上に人の流れを大きく変えます。ぜひ、この大きな流れに乗り、新たな患者さんを獲得してください。

 


【重要】

調剤薬局の収益=患者数×調剤報酬+薬価差益です。この内、調剤報酬と薬価差益は今後も一方的なルール変更が繰り返されますから、コントロールができません。一方で、患者数は経営努力次第で増えることもあれば減ることもあります。2019年、そんな経営者の力量が試される時代がやってきました

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