コンビニのキャッシュレス化が調剤薬局の患者数減少!処方箋枚数減少につながるとしたら…

2019年1月17日

「コンビニでもキャッシュレスが始まったら便利だな」

「これって薬局に関係あるの?」

この記事を読まれてこのように思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、今後は「キャッシュレス」は薬局業界にも大きな影響を与える可能性が高いと私たちは考えています。

以下「経済産業省 キャッシュレスビジョン」より引用

 

“我が国は、「『日本再興戦略』改訂 2014」においてキャッシュレス決済の普及による決済の利便性・効率性の向上を掲げたことを発端として、「日本再興戦略 2016」では2020 年のオリンピック・パラリンピック東京大会開催等を視野に入れたキャッシュレス化推進を示している。

 

さらに、2017年(平成29年)5月に公表した「FinTech ビジョン」においては、FinTech が付加価値を生み出すために必要な決済記録の電子化の鍵はキャッシュレス化の推進であることなどを指摘し、キャッシュレス化比率を政策指標として示しながらキャッシュレス化促進のための課題や方策を継続的に分析・検討していく必要性を示した。

 

その後、同年 6月に閣議決定された「未来投資戦略 2017」にてKPI(Key Performance Indicator:重要な評価指標)として10年後(2027年)までにキャッシュレス決済比率を4割程度とすることを目指すとしている。”

このようにオリンピックの開催の際に日本に来る外国人などに対応するために、国が政策としてキャッシュレス化を推進しています。この流れを受けてコンビニでもキャッシュレス化が急速に進んでいるわけです。

また以下の引用からわかるように、コンビニ業界でも集客力や店舗の省力化につながるとしてキャッシュレス化が進んでいるようです。

以下記事の一部引用

“各社が決済手段を広げる狙いは、支払いの利便性を高めて店舗の集客力を上げることにある。コンビニでは既存店の客数が伸び悩んでいる。日本フランチャイズチェーン協会(東京・港)によると、コンビニの既存店客数は7月まで29カ月連続で前年割れが続いた。

 

キャッシュレス化が進めば、店舗の省力化にもつながる。レジでお金を数えたり、おつりをやりとりしたりする時間をなくせる。最近増えている外国人店員にとっても操作が容易になる。“

コンビニでキャッシュレス化が進めば、キャッシュレス決済を経験する人が増加します。キャッシュレス決済は現金で支払うことにくらべるとはるかに簡単で手間がありません。

実際に私もそうでしたが、もともとWindowsを使っていた人がMacに変えるとMacの方が便利なのでほとんどの方がWindowsに戻ることはないように、人間は一度便利なものを経験すると、もともとの不便なものに戻ることはありません。

ではこれと同じことが薬局で起きたらどうでしょうか?

一度でも薬局でキャッシュレス決済を経験したことのある(キャッシュレスの便利さを知っている)患者が、わざわざキャッシュレス決済に対応していない薬局で手間のかかる現金での支払いをするでしょうか?

ここで「うちの周りにはキャッシュレスに対応している薬局はないから大丈夫」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそうでもありません。

以下2018年11月27日の日本経済新聞「ウエルシア スマホ決済を全店で導入」を引用

“ウエルシアホールディングス(HD)は27日、ドラッグストア全店にスマートフォン(スマホ)決済を導入した。グループ約1800店舗のレジで、スマホのQRコードを読み取って決済する「LINEペイ」など4種類に対応している。競合に比べてキャッシュレス対応は出遅れていたが、普及を受けて導入を決めた。利便性を高め、集客拡大につなげる。

 

LINEペイのほか、NTTドコモの「d払い」、中国アリババ集団の「支付宝(アリペイ)」とテンセントの「微信支付(ウィーチャットペイ)」を一斉に取り入れた。店員がレジで決済方法を選択しなくても、スマホに表示されるQRコードやバーコードを読み込むだけで会計できるインコム・ジャパン(東京・新宿)のシステムを使う。“

ドラッグストア大手ではマツモトキヨシホールディングスが10月にアリペイを全店で導入。ココカラファインでもLINEペイやウィーチャットペイをすでに利用できるようです。

 

このようにすでに大手のドラッグストアではキャッシュレス決済が導入され始めています。

別記事「大手コンビニ各社も独自のスマホ決済を導入!調剤薬局もキャッシュレス化は急務!」でもご紹介していますが、あなたの薬局もキャッシュレス決済に対応していかないと、いつのまにか大手のドラッグストアの方に患者が流れていったしまった・・・ということになりかねません。

資本力や規模の大きさで大手ドラッグストアに勝つことはありえません。早めに対応されることをオススメします。

 


【重要】

調剤薬局の収益=患者数×調剤報酬+薬価差益です。この内、調剤報酬と薬価差益は今後も一方的なルール変更が繰り返されますから、コントロールができません。一方で、患者数は経営努力次第で増えることもあれば減ることもあります。2019年、そんな経営者の力量が試される時代がやってきました

この大きな経営環境の変化の波に乗り、大きく新規の患者数を増やそう。そう思われる方は、キャッシュレス戦略セミナー2019にご参加ください。