キャッシュレス決済の施策の方法から、調剤薬局がとるべき対応を考える!
2018年10月20日の日経新聞日刊での記事、「カード手数料上限3%台」より抜粋
この文章からは消費税増税は必ず行うがその際に中小企業を見捨てません。救援しますよ。とも取れる発言ですが、そのメッセージのまま受け取ってはダメだということは、経営者ならばわかることでしょう。
日本では決済に占めるキャッスレス決済(つまり、クレジットカードによる決済)は2割ほどとのこと。海外では欧米で4~5割、韓国では9割がキャッシュレス決済になっています。
2019年にラグビー世界大会、2020年に東京オリンピックと立て続けに多くの国から日本へと人がきます。そのために国はキャッシュレスの普及を拡大し、購入機会を高めて経済効果を睨んでいるのでしょう。そのためには小売店にもキャッシュレス決済を導入する必要がある。
言い方を変えると、消費税増税の際のポイント還元をえさに導入を広めたい。つまり、それに対応出来ないと補助はないぞという脅しとも言えます。
また、このことよりキャッシュレス決済に慣れた消費者が、同じような店・サービスであればキャッシュレス決済ができる店に行くのは当然でしょう。なぜならポイントが入り、さらに手間が省けますから。
これは調剤薬局でも同じような光景が浮かばないと完全に危機管理不足です。
数年前、「処方せん薬の支払いにポイント付与することは違法ではない」と当時の厚生労働省が発言しました。そのあとの動向はどうなったでしょうか。薬剤師会はポイント付与に反対し、ドラッグストアなどは積極的に取り入れました。その結果ドラッグストアは処方せん獲得に成功し、今でも伸び続けています。
もしキャッシュレス決済を導入したとしても、他との差別化を図らない限り、ただ手数料の支払いが負担になるでしょう。さらに、キャッシュレス決済がある程度普及した場合、そのカードの手数料の上限も撤廃されることが予想できるのはいうまでもありません。
いつも同じ手で、国は目的を果たそうとするのです。
最初に甘い汁を吸わせておいて、後からはしごをはずす。
今の調剤報酬ではどのような項目がはしごを外されそうかわかりますか。その点数がなくなったら収益はどの様になるでしょうか。そこまで考える必要があります。
【重要】
調剤薬局の収益=患者数×調剤報酬+薬価差益です。この内、調剤報酬と薬価差益は今後も一方的なルール変更が繰り返されますから、コントロールができません。一方で、患者数は経営努力次第で増えることもあれば減ることもあります。2019年、そんな経営者の力量が試される時代がやってきました。
この大きな経営環境の変化の波に乗り、大きく新規の患者数を増やそう。そう思われる方は、「キャッシュレス戦略セミナー2019」にご参加ください。
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