調剤薬局の最大のライバルはドラッグストアである!
ドラッグストアの出店攻勢が続いている。主要10社の2018年度の店舗数の増加率は17年度比7%増のコンビニエンスストアを上回る。
食品、日用品の割安販売で集客しさらに医薬品や化粧品などで稼ぐモデルで食品スーパーとの競争が激しくなっている。
※日本経済新聞より
という内容の記事だった。
まず1つ、ドラッグストアがコンビニを上回る数と書いてあることに少し驚きます。コンビニの件数と言えば全国に約55,000件以上あるといわれています。その店舗数を上回る数です。
さらに、スーパーとの競争が激しくなっていると記事には書いてありましたが、ドラッグストアが調剤を始めている所も増え始めています。例えば、ココカラファインは月間1,000枚以上の処方箋応需店が全国1位とHPで紹介しています。
ドラッグストアのビジネスモデルとは?
ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど、来店頻度の高い日用品を安値で販売することで集客をする。そこで、利益率の高い医薬品や健康食品、化粧品をついで買いしてもらう。これがドラッグストアの基本的な経営スタイル(ビジネスモデル)です。
そんなドラッグストアは、ここ数年で食品部門を強化していることはご存知の方がほとんどでしょう。そのため、既存のスーパーに足を運んでいた客を取り込んでいます。
ドラッグストアが食品の品ぞろえを強化!
先のように、ドラッグストアは医薬品や健康食品などの購入で利益を上げる一方で、来店頻度を高めるためのアイテムはとても安価な価格設定です。集客のために割り切った価格にしていますから、食品も驚くほど安く販売します。
例えば、スーパーなら食料品を魚や野菜、肉、冷凍食品、調味料など、隅から隅まで品ぞろえを豊富にしなければ成り立ちません。一方で、ドラッグストアはそんな中で集客のために使えそうな食品をピックアップして安値で販売します。
重要なのは、ドラッグストアとスーパーの店舗数です。
数あるスーパーですが、ひとつのブランドで最多を誇るのがマックスバリュー。ですが、店舗数は約500店にすぎません。一方で、ドラッグストアの大手はどれも店舗数が優に1,000店を超えています。そのドラッグストアがアイテムを絞って大量の購入するわけですから、その納入価格がスーパーより安価となることは自然な流れでしょう。
また、その販売価格がスーパーと比較してとても安価であることも自然なことです。なぜなら、スーパーでは食品で利益を上げる必要がありますが、ドラッグストアでの食品の位置づけとは、あくまでも集客のアイテムにすぎないからです。また、来店頻度を上げてもらえばいいだけの話だからです。
この圧倒的な集客力を利用し、ドラッグストアは着々と調剤部門の強化をしていることは薬局経営者ならばお解りでしょう。
ポイント還元策とキャッシュレス対策
ドラッグストアの集客力は、なにも日用雑貨や食品だけにあるわけではありません。お客がキャッシュレスのポイントや自店のポイント、Tポイントや楽天ポイントなど、ポイントを貯めている人たちを想定し、多くのキャッシュレス決済を扱うことでも集客力を高めています。例えば…
ウエルシアで使える決済方法とお得なポイント制度
- 電子マネー:WAON / 楽天Edy / Tマネー / iD / QUICPay / au WALLET / ソフトバンクカード / LINE Payカード
- 交通系マネー:suica
- クレジットカード:VISA、MasterCard、JCB、AMEX、Dinersなど
- 貯まるポイント:Tポイント – 毎週月曜はポイント2倍。毎月15日16日は65歳以上ならTポイントが3倍。毎月20日にはTポイントが1.5倍の価値になる
- お得な制度:イオンカードで支払いをするとイオンカードのポイント「ときめきポイント」が2倍付与されまる
- JALカード特約店:「JALカード」の支払いでJALマイル(ポイント)が2倍付与される
- 商品券での支払い:クレジットカード会社が発行するギフトカード。イオン商品券、ビール券、おこめ券
ツルハドラッグはさらに広く決済方法に対応しています。
ツルハドラッグで使える決済方法とお得なポイント制度
- 電子マネー: WAON / nanaco / 楽天Edy / iD / QUICPay / au WALLET
- 交通系電子マネー: Suica / PASMO / manaca / SUGOCA / TOICA / nimoca / Kitaca / ICOCA / はやかけん
- 相性の良い電子マネー: 楽天Edy、WAON、nanaco この電子マネーは店頭で現金チャージも行える!
- クレジットカード :VISA/MasterCard/JCB/AMEX/Diners/UnionPay
- QRコード決済: LINE Pay / d払い / Alipay / WeChat Pay / AlipayとWeChat Payは使える店舗は比較的限られている
- 貯まりやすいポイント: ツルハポイントと楽天スーパーポイントの二重取りができる
- 商品券・ギフトカード: 各種クレジットカード会社発行ののギフトカード
- ポイントカード: ツルハポイントカード、楽天スーパーポイントカード
- くすりの福太郎でツルハポイントと楽天ポイントが使える
マツモトキヨシも負けていません。
マツモトキヨシで使える決済方法とお得なポイント制度
- 電子マネー :楽天Edy / iD / QUICPay / au WALLET / ソフトバンクカード / LINE Payカード
- 交通系電子マネー: Suica / PASMO / manaca / SUGOCA / TOICA / nimoca / Kitaca / ICOCA / はやかけん / 各店舗ごとに違う
- 相性の良い電子マネー: au WALLET、dカードプリペイド。 auWALLETはポイントアップ店(200円で3ポイント)
- クレジットカード:VISA/MasterCard/JCB/AMEX/Diners
- おすすめクレジットカード: dカード。 dポイントカード提示1%+マツキヨ現金ポイント1%+dカード決済3%で合計5%。
- QRコード決済: Alipay
- 貯まりやすいポイント: マツキヨポイント、dポイント
- 商品券・ギフトカード: クレジットカード系ギフトカード、クオカード
- ポイントカード: 現金ポイントカード、dポイントカード
特に田舎になると、交通の便の問題で1時間に1本のバスまたは電車など、お年よりなどはそうですが、市内のほうに足を運ぶときは、病院がメインでそのついでに買い物を済ませて時間をつぶして帰宅するという方が結構いらっしゃいます。
その様な背景を見ると、お年寄りや小さなお子様がいるご家庭などの場合、1つの場所(ドラッグストア)で様々なことが事足りてしまいます。
お薬が出来上がるまでに、買い物を済ませ、お薬をもらって帰るという無駄の無い時間の使い方が出来るというイメージが浮かびます。
これだけ、ドラッグストアが増え始め、いたるところに出店し、さらに調剤まで手を伸ばし始めているならば、現在の薬局の体制のままでは、近い将来必ず、その時代の流れに飲み込まれてしまうのは言うまでもない話だと思います。
パパママ経営の調剤薬局ならば、昔ながらのお客さんがいると思いますが、その次の世代はどうでしょうか?来店などしてくれるのでしょうか?
早め早めに手を打ち、地盤を固めることを怠ってしまうと、必ず痛い目を見ることは間違いないでしょう。
【重要】
調剤薬局の収益=患者数×調剤報酬+薬価差益です。この内、調剤報酬と薬価差益は今後も一方的なルール変更が繰り返されますから、コントロールができません。一方で、患者数は経営努力次第で増えることもあれば減ることもあります。2019年、そんな経営者の力量が試される時代がやってきました。
この大きな経営環境の変化の波に乗り、大きく新規の患者数を増やそう。そう思われる方は、「キャッシュレス戦略セミナー2019」にご参加ください。
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