大型門前薬局の値段が大暴落?は対岸の火事ではあり得ない!
2018年11月の「日経DI」の社長はつらいよ。のコーナーで以下のような記事が書かれていました。薬局の吸収合併(M&A)に関して市場で変化が起きているようです。
「(前略)
ボクは驚愕した。大型門前薬局の価格が暴落していたからだ。
(中略)
M&A仲介会社の営業マンによると、大型門前薬局Aは15年前には1日360枚程度あった処方箋が最近は160~170枚。一方、10年前に開局したB薬局は当時1日30枚程度だったが、今や1日150枚超にまで増えた。
(B薬局は面で駅前の人通りの多い立地。眼科、皮膚科、内科、小児科の処方を受けている)
地域の健康サポート薬局になれる立地が高値の理由だそう。」
この記事からわかるように、大型門前薬局の収益性はますます低くなっていくだろうと市場が判断しています。さらに、敷地内薬局ができれば状況は一変し、閉局に追い込まれるリスクまで出てきます。一方、健康サポート薬局として機能しそうな薬局は評価される方向になるようです。
もう少しこの記事を「変化」という別の角度から考えてみましょう。
B薬局になりうるのは調剤薬局だけでしょうか?
私たちは、調剤併設型ドラッグストアに脅威を感じています。あるドラッグストアの処方せん枚数ですが、はじめは1日5枚くれば良い方だったそうですが、1日10枚、1日30枚と徐々に枚数を伸ばしています。都会のドラッグストアは順調に処方せん枚数を伸ばしているようです。理由は簡単です。便利だからです。駐車場が広く足を運びやすい。キャッシュレスに対応している。支払いでポイントが付く。スマホで処方せんを予約できる。待ち時間を潰せる。
あげたらキリがありません。
ここで考えてみられて下さい。1日30枚の処方せんはどこから来たのでしょうか?
それは、近隣の門前薬局です。本来は門前薬局が受けるはずの処方せんがドラッグストアに流れているのです。
今のところ都会のみでの話ですが、地方で始まったら・・・。
1日10枚処方せんがドラッグストアに奪われてしまったら・・・。
患者さんの行動は目の前にある薬局から便利なところに行くように少しずつシフトしています。しかも、その流れは今後加速すると考えられます。当然といえば当然です。
時代の流れは変化しています。今までどおり何の努力もせずに処方せんが運ばれてくると妄想していたら痛い目にあうことは間違いありません。
【重要】
調剤薬局の収益=患者数×調剤報酬+薬価差益です。この内、調剤報酬と薬価差益は今後も一方的なルール変更が繰り返されますから、コントロールができません。一方で、患者数は経営努力次第で増えることもあれば減ることもあります。2019年、そんな経営者の力量が試される時代がやってきました。
この大きな経営環境の変化の波に乗り、大きく新規の患者数を増やそう。そう思われる方は、「キャッシュレス戦略セミナー2019」にご参加ください。
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